うさこ観覧記

またブログ始めました。展覧会観て自分のために何か残さないとすぐ記憶が流れていくから。

ジョルジュ・ブラックのメタモルフォーシス

パナソニック汐留ミュージアムで現在開催中の「ジョルジュ・ブラック展 絵画から立体への変容ーメタモルフォーシス」の内覧会に行ってきました。※写真は特別に許可を得て撮影

最近キュビスムに興味があるので楽しみにしていたら。。。

今回はジョルジュ・ブラック(1882-1963)の最晩年3年間に取り組んだメタモルフォーシスシリーズに特化した展覧会だった。キュビスム絵画を目当てにしてると、あれ?となるけど(導入部に展示あり)、ブラックが目指した全ての造形物の美化、最晩年の美の到達点の数々は見応えあり。美しい造形物やジュエリーに目がない人は是非に。

メタモルフォーシスとは変身、変容を意味し、メタモルフォーシスシリーズは主要モチーフの絵画(平面)を元に作られた、陶磁器、ジェリー、彫刻、ステンドグラスなどの(立体)作品のシリーズ。

言葉で説明すると、ん?なのだけど見れば一目瞭然。同じモチーフがお皿や壺や指輪や彫刻など形を変えながら繰り返し使われているので。

↓の会場内の解説映像はとてもわかりやすい。,《青い鳥、ピカソへのオマージュ》が様々な作品に変わっていく

↓この横顔と正面の顔の女性(ペルセポネ)の作品よかった

陶磁器

タペストリ

ガラス

↑左の女性の横顔(キルケ)いい!

立体物で一番好きだったのがこのガラス彫刻。ブラックはドーム工房にガラス制作を依頼していたがブラックの死により作られず。その後2007年(ブラックの没後44年)に実現し17点の作品が制作され、そのうちの3点が来日。写真では伝えきれない美しさ。

このお魚さんたちもほんと美しいので会場で是非。

このジェマイユという手法(コクトーが命名ジェムとエマイユからジェマイユ!)で作られたステンドグラスも。ブラックの絵のステンドグラス。とてもいい!

好みでガラスやステンドグラスの写真ばかり撮ってしまった。しかし説明ではジュエリーが一番の見どころ!だそうなので(確かに美しいし造形的にも面白い)、ジュエリーについては会場で存分に見てください(^^;

それにしても。ブラックは最初キュビスムで平面に立体物を表現していたのが、最後は平面の絵画を立体物で表現する、になっていたのか。違うようで同じこと、かな?

そして没後何年経っても変身し続ける美というのもすごい。不思議な気分になる展覧会だった。

ジョルジョ・ブラック展 絵画から立体への変容ーメタモルフォーシスパナソニック 汐留ミュージアムにて2018年6月24日まで。なんと5月18日博物館の日は無料みたい‼