うさこ観覧記

またブログ始めました。展覧会観て自分のために何か残さないとすぐ記憶が流れていくから。

祝東京開催「木島櫻谷展」

泉屋博古館分館で開催中の「生誕140年記念特別展 木島櫻谷PartⅠ近代動物画の冒険」のブロガー内覧会に行ってきました。作秋より楽しみにしてました!

※写真は特別に許可を得て撮影

 

昨年京都の泉屋博古館で開催された木島櫻谷展。これは是非見たい!国宝展の雪舟週を諦めたら一緒に見られるけど。。。と悩んでいたところ、東京の泉屋博古館分館でも開催されることを知り、助かった~ありがと~東京で待ってます!という思い入れのある展覧会。

木島櫻谷(このしまおうこく)1877-1938

夏目漱石酷評の《寒月》で知った。

《寒月》

モノクロのようでいて深い青や緑の彩と、月の浮かぶマットなグレーの空(今でもどのような技法で描かれたか不明らしい)、雪に足跡を残す孤独な狐。痺れるような絵。

漱石先生なんで酷評?(;^_^A

《初夏・晩秋》

2013年開催の「夏目漱石の美術世界展」の特集雑誌を読んでいたら、酷評してるのは《寒月》だけでなく、「去年の鹿の絵は今思い出しても気持ち悪い鹿であった」という感想も。その気持ち悪い鹿(^^;の絵は《若葉の山》という作品らしく、米国個人蔵で今回は展示されていない。でもちょうど《寒月》の隣に《初夏・晩秋》という《若葉の山》よりは10年ほど前の同じく鹿の群れの屏風が展示されており、私などは、わー鹿親子かわいー♪と喜んでみていたのだが。。。

 櫻谷の動物の絵、写実だけど妙に人間味あふれていて、現代の私たちが見るとそこが面白い、動物の擬人化かわいい、という感じ。でも夏目漱石にはなんだか薄気味悪いと映ったのかな?

とはいえ、文展で賞をとっているから漱石以外からは当時も評価された絵なのでそこまで毛嫌いする理由がやはり謎。

もともと動物絵画、中でもかわいい動物絵画が大好きなので、今回の展覧会は楽しくて楽しくて。さらに動物を描いた写生画もたくさん展示されており、これを一点一点眺めて顔ほころぶ。

そしてその中に京都市動物園の年パス!

 

まず大正時代に年パスがあったというのにびっくり。

そして絵柄が可愛すぎ❤今もこの柄にしたら大人気と思うよ。ほしいもの。

 《角とぐ鹿》

下絵と並んで本作が展示されている作品もあり、どんな風に構想していったのか画面整理していったのかが見比べられる。贅沢。過去訪れた美術館で、下絵展示のキャプションに、下絵こそが見るべき情報量たくさんあってですねー、といった感じで書いてあって(きっと、なんだ下絵か、でスルーするお客様向けアピール)、確かに面白いけどできれば本作と並べて見比べてみたいなあと常々思ってた。今回それが実現。

 《かりぐら》

ほかにもTVで紹介されていた新発見の大作《かりくら》(←飛び出す馬!)も出展されているし、そっけない猫もいいし、犬もかわいいし、狸の絵はやたらと心に残るし、動物絵画好きの人は行った方がいいよー。

なんでも4年前の木島櫻谷展が大反響で、新しい作品情報が多々寄せられ、第1室は95%が初公開!という驚きの展覧会なので。

心に残る狸

2/24~4/8までがPartⅠ近代動物画の冒険

4/14~5/6がPartⅡ木島櫻谷の「四季連作屏風」+近代花鳥図屏風尽し

なので、春までずっと木島櫻谷次々と楽しめそう。泉屋博古館分館は大きな美術館じゃないけれどPartⅠとPartⅡ合わせれば大展覧会と同じくらいの規模になるのでは。

とっても楽しみ!

泉屋博古館分館は、こちら

 

木島櫻谷の狸の絵を見た後、実物に遭遇(^^;

https://www.instagram.com/p/BfyZ8UIHZpp/

昨日白金でタヌキ見ました😓こっち見てて固まった💦以前皇居のお堀歩いてるの目撃したことあるので、山手線の内側にも狸生息してるよね😅。 #自然教育園 #たぬき