うさこ観覧記

またブログ始めました。展覧会観て自分のために何か残さないとすぐ記憶が流れていくから。

うるしの彩り

泉屋博古館分館にて開催中の「うるしの彩 漆黒と金銀が織りなす美の世界」ブロガー内覧会に行ってきました(写真は特別に許可を得て撮影)。

古いものから近代まで。東京初上陸多数とのこと。

右《誰ヶ袖図屏風》と左実物!

第一室は能とうるし、香道茶道とうるしなど、副題の”漆黒と金銀が織りなす美の世界”ままの豪華な展示品が並び、華やかな香箱などに目を奪われながら、やはり一番はこれ↓

原羊遊斎の椿蒔絵棗(下の方の赤い地に金銀の椿が一枝のモダンなうるし)。デザインは酒井抱一。こんな感じの椿の絵ですけどどうですか~?という抱一の書状と一緒に展示(左上の軸)。さらに、右には尾形乾山の椿図もかかっていて、椿の花のふんわりした柔らかさや葉の感じはここからか?と思わせる。キャプションによると抱一の箱書があり原羊遊斎も目にしたかも、とあった。乾山→抱一→原羊遊斎のつながり。

とにかく豪華な展示!!

抱一の下絵も抜群。とはいえ、このささーっと描いた風(^^;の下絵の本質を見事に立体化してる原羊遊斎も凄い。ちょうど「大名茶人 松平不味」展で原羊遊斎(1772-1845)が多く出ていたのを見た直後で、一気に興味高まる。まとまって展覧会あるといいなあ。

 

第2室はアジアの様々なうるしと日本の近代のうるし。今まで興味持ってなかった分野なのでこちらがまたどれも面白くて。

特に中国のうるし、螺鈿と彫漆。螺鈿も見応えあるけど特に彫漆!高価な漆を何重にも塗り重ねて彫れるほど塗り重ねて彫る(+_+)想像を絶する贅沢さ。さすが中国皇帝が愛したうるし。

展示されている長方形と円いお盆。黄色の漆でともに龍が彫ってある。黄色は皇帝のシンボルカラーで龍は皇帝のシンボル。トップレベルの2点なんだそう。

皇帝の龍は爪が5本だけど四角いお盆の龍の爪は4本。市場に出るときに5本だとアレなので(-_-;)4本に削られたためと。

元の螺鈿と明の彫漆、ともに消耗品だったため本国中国にはあまり残っておらず、逆に使わず宝物として大切にしてきた日本にこういうトップレベルの品があるのだと。なるほど。見ることできて良かったー!

それと、最後にもう一点お気に入り。これはうるしでなくて、明の唐子図螺鈿長方盆の横に展示されていた江戸時代の唐児遊図屏風。とにかく遊ぶ様子がかわいすぎ!(写真の一点撮りはできないので、是非会場で詳細を見てください!)

 つながる日本美術というかメタモルフォーシスというか(^^;作品の楽しさと作品の並びの楽しさがある展示だった。

 「うるしの彩り」展は、泉屋博古館分館にて2018-7-16まで。7月の3連休までなのね。もう一回落ち着いて観に行きます。

 

 

ジョルジュ・ブラックのメタモルフォーシス

パナソニック汐留ミュージアムで現在開催中の「ジョルジュ・ブラック展 絵画から立体への変容ーメタモルフォーシス」の内覧会に行ってきました。※写真は特別に許可を得て撮影

最近キュビスムに興味があるので楽しみにしていたら。。。

今回はジョルジュ・ブラック(1882-1963)の最晩年3年間に取り組んだメタモルフォーシスシリーズに特化した展覧会だった。キュビスム絵画を目当てにしてると、あれ?となるけど(導入部に展示あり)、ブラックが目指した全ての造形物の美化、最晩年の美の到達点の数々は見応えあり。美しい造形物やジュエリーに目がない人は是非に。

メタモルフォーシスとは変身、変容を意味し、メタモルフォーシスシリーズは主要モチーフの絵画(平面)を元に作られた、陶磁器、ジェリー、彫刻、ステンドグラスなどの(立体)作品のシリーズ。

言葉で説明すると、ん?なのだけど見れば一目瞭然。同じモチーフがお皿や壺や指輪や彫刻など形を変えながら繰り返し使われているので。

↓の会場内の解説映像はとてもわかりやすい。,《青い鳥、ピカソへのオマージュ》が様々な作品に変わっていく

↓この横顔と正面の顔の女性(ペルセポネ)の作品よかった

陶磁器

タペストリ

ガラス

↑左の女性の横顔(キルケ)いい!

立体物で一番好きだったのがこのガラス彫刻。ブラックはドーム工房にガラス制作を依頼していたがブラックの死により作られず。その後2007年(ブラックの没後44年)に実現し17点の作品が制作され、そのうちの3点が来日。写真では伝えきれない美しさ。

このお魚さんたちもほんと美しいので会場で是非。

このジェマイユという手法(コクトーが命名ジェムとエマイユからジェマイユ!)で作られたステンドグラスも。ブラックの絵のステンドグラス。とてもいい!

好みでガラスやステンドグラスの写真ばかり撮ってしまった。しかし説明ではジュエリーが一番の見どころ!だそうなので(確かに美しいし造形的にも面白い)、ジュエリーについては会場で存分に見てください(^^;

それにしても。ブラックは最初キュビスムで平面に立体物を表現していたのが、最後は平面の絵画を立体物で表現する、になっていたのか。違うようで同じこと、かな?

そして没後何年経っても変身し続ける美というのもすごい。不思議な気分になる展覧会だった。

ジョルジョ・ブラック展 絵画から立体への変容ーメタモルフォーシスパナソニック 汐留ミュージアムにて2018年6月24日まで。なんと5月18日博物館の日は無料みたい‼

 

 

宝物みたいなターナー

イギリス風景画の巨匠ターナー風景の詩」の内覧会に行ってきました。東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で現在開催中。※写真は特別に許可を得て撮影

まず、今回のターナー展はイギリス各地20か所の美術館と日本の美術館の作品で構成されていて、日本はともかく、ターナーを観るためにイギリス20か所なぞ巡れないので、もうそれだけでこの展覧会は行くべきと。

そして行ってみたら、今まで知らなかったターナーの新たな魅力も発見。個人的なターナー体験については↓に小さく(;^_^A読み飛ばしてください

ターナーが好きになったのはつい最近で2013年の都美館のターナー展。以前英国旅行で見たターナーについては、たくさんあるな、なんだかどれも黄色っぽくてもやっとしてるな、といったお粗末な感想で(-_-;)他に観たいものがたくさんあるので結構スルーしてしまった。それが日本の企画展で印象ががらりと変わる(興味範囲が広がったのと、知識が増えたのと、やっぱり日本で解説読んで、まとめてじっくり観たおかげ)。ターナーの多彩さと次々と新しい手法に挑戦していく様、絵自体が時代を先取りしてるなど驚きの連続だった。最後は時代超先取り抽象画のようになっていた!←先進的な絵の凄さって今の感覚で観るとわからないときある。今の感覚で観るとへんてこりんに見える司馬紅漢の絵の凄さとか

さて今回のターナー展では、ターナーの繊細な美しさ、風景の中の描かれた人々、そして宝物みたいな絵の数々を知った。

一つは「地誌的風景画」と紹介される初期の風景画。地誌的な絵画とは地形の特長が分かり描かれた場所が特定できるような記録的な絵画を指すそう。ターナーの絵は、目の前に広がる複雑な光景に人々の様子まで細かく描かれ、地誌的にも正しい、文字通り絵になる風景としてまとめあげてる。その力量。絵全体の美しさに見惚れた後、細部の人々の様子を見ていくと、またこれが楽しい。ターナーは生活する人々、働く人々に関心を持っていて絵に多く描きこまれているそうなので、これからターナーの絵を見るときは必ず風景の中の小さな人までじっくり観ようと思う。

ヴィニェット

そしてもう一つ、まさに宝物みたいな絵、「ヴィニェット」と呼ばれるもので、書籍の挿絵の形式の一つと解説にはあった(わかったようなわからないような?)。ターナーは白黒の版画になる前の下絵をカラーで描いていたということらしい。とても小さな作品で、近付いてみると豊かな色彩に細かい描写で一つの世界が描かれ、まさに宝石のような作品。もうこれは写真では絶対伝わらない美しさ繊細さ。何点もあるので(数えたら14点か)、これだけでも観に行った方がいいよ~と個人的に思う。

郡山市立美術館からは、このヴィニェットが実際版画になった作品が出品されており、いくつかの作品は並べて展示あり。それを見比べながら鑑賞できるのもよかった。版画は元絵の水彩画の美しさとはまた違った良さがあるのと、ターナーの版画はどれも完成度が高いのがわかる。ターナー自身が版画の芸術性を理解し重要性を意識して質にこだわっていたからと会場の解説にあった。

それと、この展覧会でたくさん出品されている郡山市立美術館(現在休館中で7月7日にこのターナー展の巡回で幕開け)はイギリス近代美術のコレクションに力を入れている美術館と。最近は東京以外の美術館のコレクション展を訪ね歩くの趣味(というか楽しみ)なので是非行かねば。

チラシに、《100%ターナー!第一級作品との贅沢な時間》とあったけど、まさにその通り。ほんと贅沢な時間だった。

ターナー風景の詩展は、東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館 (http://www.sjnk-museum.org/)にて7月1日まで。

このブログでは地誌的風景画とヴィニェットばかりとりあげたので、 最初と最後の写真に、みんな大好きターナー❤みたいな作品ももちろん揃ってるよ~を入れておいた。

 

追記

 ↓ この映画もよかった。ターナーの気難しい偏屈な感じも、ただただ絵に対して真摯だったこともわかって。因みに、今回の内覧会でターナーの人柄について、個性強く難しい人、成功した人を妬み思いあがった人(;^_^Aコックニーアクセントを使い続けエスタブリッシュじゃない部分を持ち続けた人。そして後世に多大な影響を与えた偉大な人物。という結び。映画でその一端が。

ターナー、光に愛を求めて [DVD]

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祝東京開催「木島櫻谷展」

泉屋博古館分館で開催中の「生誕140年記念特別展 木島櫻谷PartⅠ近代動物画の冒険」のブロガー内覧会に行ってきました。作秋より楽しみにしてました!

※写真は特別に許可を得て撮影

 

昨年京都の泉屋博古館で開催された木島櫻谷展。これは是非見たい!国宝展の雪舟週を諦めたら一緒に見られるけど。。。と悩んでいたところ、東京の泉屋博古館分館でも開催されることを知り、助かった~ありがと~東京で待ってます!という思い入れのある展覧会。

木島櫻谷(このしまおうこく)1877-1938

夏目漱石酷評の《寒月》で知った。

《寒月》

モノクロのようでいて深い青や緑の彩と、月の浮かぶマットなグレーの空(今でもどのような技法で描かれたか不明らしい)、雪に足跡を残す孤独な狐。痺れるような絵。

漱石先生なんで酷評?(;^_^A

《初夏・晩秋》

2013年開催の「夏目漱石の美術世界展」の特集雑誌を読んでいたら、酷評してるのは《寒月》だけでなく、「去年の鹿の絵は今思い出しても気持ち悪い鹿であった」という感想も。その気持ち悪い鹿(^^;の絵は《若葉の山》という作品らしく、米国個人蔵で今回は展示されていない。でもちょうど《寒月》の隣に《初夏・晩秋》という《若葉の山》よりは10年ほど前の同じく鹿の群れの屏風が展示されており、私などは、わー鹿親子かわいー♪と喜んでみていたのだが。。。

 櫻谷の動物の絵、写実だけど妙に人間味あふれていて、現代の私たちが見るとそこが面白い、動物の擬人化かわいい、という感じ。でも夏目漱石にはなんだか薄気味悪いと映ったのかな?

とはいえ、文展で賞をとっているから漱石以外からは当時も評価された絵なのでそこまで毛嫌いする理由がやはり謎。

もともと動物絵画、中でもかわいい動物絵画が大好きなので、今回の展覧会は楽しくて楽しくて。さらに動物を描いた写生画もたくさん展示されており、これを一点一点眺めて顔ほころぶ。

そしてその中に京都市動物園の年パス!

 

まず大正時代に年パスがあったというのにびっくり。

そして絵柄が可愛すぎ❤今もこの柄にしたら大人気と思うよ。ほしいもの。

 《角とぐ鹿》

下絵と並んで本作が展示されている作品もあり、どんな風に構想していったのか画面整理していったのかが見比べられる。贅沢。過去訪れた美術館で、下絵展示のキャプションに、下絵こそが見るべき情報量たくさんあってですねー、といった感じで書いてあって(きっと、なんだ下絵か、でスルーするお客様向けアピール)、確かに面白いけどできれば本作と並べて見比べてみたいなあと常々思ってた。今回それが実現。

 《かりぐら》

ほかにもTVで紹介されていた新発見の大作《かりくら》(←飛び出す馬!)も出展されているし、そっけない猫もいいし、犬もかわいいし、狸の絵はやたらと心に残るし、動物絵画好きの人は行った方がいいよー。

なんでも4年前の木島櫻谷展が大反響で、新しい作品情報が多々寄せられ、第1室は95%が初公開!という驚きの展覧会なので。

心に残る狸

2/24~4/8までがPartⅠ近代動物画の冒険

4/14~5/6がPartⅡ木島櫻谷の「四季連作屏風」+近代花鳥図屏風尽し

なので、春までずっと木島櫻谷次々と楽しめそう。泉屋博古館分館は大きな美術館じゃないけれどPartⅠとPartⅡ合わせれば大展覧会と同じくらいの規模になるのでは。

とっても楽しみ!

泉屋博古館分館は、こちら

 

木島櫻谷の狸の絵を見た後、実物に遭遇(^^;

https://www.instagram.com/p/BfyZ8UIHZpp/

昨日白金でタヌキ見ました😓こっち見てて固まった💦以前皇居のお堀歩いてるの目撃したことあるので、山手線の内側にも狸生息してるよね😅。 #自然教育園 #たぬき

 

 

 

 

黒いルドン花のルドン

三菱一号館美術館で開催中のルドンー秘密の花園展、ブロガー内覧会に行ってきました。※写真は許可を得て撮影。

 

オディロン・ルドン(1840-1916)

クロード・モネ(1840-1926)

幻想的な世界を描く象徴主義のルドン、印象派のモネと同い年だったのか。

以前から版画で描かれた黒いルドン(あの目玉おやじのようなものとか、この世のものでない世界)が気になっていて、このルドン展もどちらかというと黒いルドンが第一の興味。

それが。

鑑賞後はルドンの色彩にすっかり虜になり。

色の組み合わせとか余白の使い方とかとても好み。たぶん日本人好み。

今回の目玉はドムシー男爵の食堂装飾の壁画15点(オルセー美術館蔵)がやってきて、その装飾のメイン壁画である《グラン・ブーケ》(三菱一号館美術館蔵)と一緒に鑑賞できる!なのだが、本当のこというと、そのオルセーの壁画最初見た時、ぱっとしないなーと思ってしまった(グラン・ブーケはぱっとし過ぎるほどぱっとする(^^;)。

↑写真撮影可のコーナーにドムシー男爵の食堂壁画の再現あり。下の青い花瓶の花が《グラン・ブーケ》

しかし、これがまた、ゆっくりと近付いて細部をまじまじと見る。それから離れて全体に包まれるように見ると、とても滋味深く。

色合わせやモチーフ、その配置が絶妙で、かつ控えめさも兼ね備え、見ているうちに様々に見えてくるし、飽きがこない。ずっと見ててもいい。とにかく壁紙?として最高だ。

大きすぎるのは無理だけど、ちょうどよいサイズの《ひな菊》と《花とナナカマドの実》はポスターあったら家に飾りたい!と思ったら、なんとこの2点、アサイヤス監督の「夏時間の庭」に出てくる作品だった。なんか見覚えあるなーと思ったけど、たぶん映画で覚えてるんじゃなくて、どこかで見たような感じ感が出てるのだと思う。自分の内的世界で知っているような感じ。

↓《ひな菊》

↑内覧会の様子。余白の使い方塗り残しのお話、絵の中の赤い枝を探せ!(赤い枝が何かを象徴しているけど謎)などとても面白かった。バックが《花とナナカマドの実》

 

花瓶の花の絵という実物っぽいものを描いてあってもどことなく幻想的でこの世のものでない感じは、黒のルドンも花のルドンも一緒だった。

三菱一号館美術館の華として展示されている《グラン・ブーケ》を見るたびに、不思議な感じ神秘的な感じを受けるのもそういうことだったのかと、たくさんのルドンを見た後思った。それと不覚にも今まで気付かず、この巨大な作品がパステル画だったとは。パステルならではの発色の美しさ。そういえば昨年のパステル畫事はじめ展でもルドンの作品がひと際美しかった。

家に飾りたいのは、ひな菊とナナカマドだけど、作品として一番好きなのはMoMA所蔵の《蝶》。蝶が描かれたどこかで見たような夢の世界。でもこの世のものでない感じ。使われている色もすごく好き。

世界各国から絵が集められた展覧会。もうそれだけでうれしくなってしまう。岐阜県美術館からもたくさん作品が来ていて、ここのコレクションはルドンとルドンを巡る画家たちの作品が充実しているというのを今回知ったので、こちらも是非訪れてみたい。

ルドンー秘密の花園展は、三菱一号館美術館にて2018年5月20日まで。

 

 ↓ 「夏時間の庭」再見することにした(^^;

夏時間の庭 [DVD]

夏時間の庭 [DVD]

 

 

 

 

2017年スクリーンで観た映画

 2017スクリーンで観た映画は126本。そのうちなんと一般公開の新作が42本しかなかった(^^;まあだいぶ見逃した感はあったけど、でも観た映画ほどんとがベスト級で結構充実していたから気付かず。観たい映画を厳選しているのと、話題になっているからこれだけは見とかないと、という42本なので観て失敗が入る余地なし(^^;もう何でもかんでも観てやろうの時期は脱し、これ傑作っぽいから酷い暴力シーンがあっても無理して見ておこうかなとかそういうのは止めた。今後もこんなペースで新作映画観ていければと思う。

残りの内訳は、毎年楽しみにしているeufilmdaysや東京国際映画祭、フィルメックスなどの映画祭で40本。

名画座やリマスター公開、旧作上映回などで44本。今年はこの旧作上映会が急に増えた。韓国文化院の韓国映画上映会に2017年から行くようになったこと、あともう一つ。サンシャワー展という東南アジアの現代美術の展覧会が森美術館国立新美術館で夏に開催され、関連イベントとして東南アジア映画を数多く上映(美術展の半券で無料)という素晴らしい企画があり、今まであまりなじみがなかった東南アジアの映画を集中的に観ることができた。2017年の大きな収穫。

  1. ヒチコック/トリフォー 
  2. 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
  3. アシュラ 
  4. この世界の片隅に 
  5. Sand Castle 新美1
  6. 細い目 新美2
  7. ハドソン川の奇跡 
  8. イレブン・ミニッツ 
  9. マリアンヌ 
  10. ウィナー懲りない男の選挙ウォーズ 
  11. エゴン・シーレ死と乙女 
  12. 3人のアンヌ 
  13. レオナルドダヴィンチ美と知の迷宮 
  14. マリー・クロヤ―愛と芸術に生きて トーキョーノーザンライツフェスティバル
  15. 歴史の未来 恵比寿映像祭
  16. スノーデン
  17. お嬢さん
  18. 午後8時の訪問者 ダルデンヌ兄弟Q&A
  19. 海は燃えている
  20. ストロングマン
  21. マイビューティフルガーデン
  22. ハート&クラフト エルメス1
  23. 牯嶺街少年殺人事件
  24. テロ、ライブ 韓国1
  25. 愛の果てへの旅 イタリアネオ+クラ̪̪シッコ映画祭
  26. ミス・シェパードをお手本に
  27. 幸せなひとりぼっち
  28. アリス エルメス2
  29. はじまりへの旅
  30. 極秘捜査 韓国2
  31. わたしは、ダニエル・ブレイク
  32. ラ・ラ・ランド
  33. エルミタージュ美術館美を守る宮殿
  34. 夜よ、こんにちは 道化師 イタリア映画祭
  35. エリザのために
  36. ジュリエッタ
  37. 鑑定士と顔のない依頼人 エルメス3
  38. ゴールド~金塊の行方
  39. 20センチュリーウーマン
  40. 僕とカミンスキーの旅
  41. パーソナル・ショッパー
  42. フェリーニのアマコルド
  43. リトル・マン eufilmdays1
  44. 特別な一日
  45. エディットをさがして eufilmdays2
  46. お母さん eufilmdays3
  47. すべて売り物 eufilmdays4
  48. スビシュク eufilmdays5
  49. 検事、弁護人、父親、そして息子 トリフォノヴァ監督Q&A eufilmdays6
  50. 五日物語~3つの王国と3人の女 eufilmdays7
  51. フラワーズ eufilmdays8
  52. 男として死ぬ eufilmdays9
  53. オリ・マキの人生で最も幸せな日 eufilmdays10
  54. ポー川のほとり エルメス4
  55. メッセージ
  56. ローサは密告された
  57. 残像
  58. 変身 クエイ兄弟
  59. リトル・ハーバー skipシティー国際Dシネマ映画祭1
  60. ひそひそ星 エルメス5
  61. ありがとうトニ・エルドマン
  62. 市民 skipシティー国際Dシネマ映画祭2
  63. 中国のゴッホ skipシティー国際Dシネマ映画祭3
  64. あなたの初恋探します 韓国3
  65. Smoke
  66. 家族の肖像
  67. 優しい嘘 韓国4
  68. レボリューション・ディガ 新美3
  69. ドラゴン・ガール 新美4
  70. Art Through Our Eys 新美5
  71. アジア三面鏡2016:リフレクションズ 新美6
  72. SHIFT~恋より強いミカタ 新美7
  73. グッバイ・ボーイズ 新美8
  74. 甘き人生
  75. たそがれの女心 エルメス6
  76. 日曜日の散歩者
  77. 姓はヴェト、名はナム 新美9
  78. 花物語バビロン 新美10
  79. ブランカとギター弾き
  80. パターソン
  81. 血を吸うカメラ エルメス7
  82. カフェ・ソサエティ
  83. 教授のおかしな妄想殺人
  84. ル・コルビュジュエとアイリーン
  85. はじめてのおもてなし 難民映画祭1
  86. ナイスピープル 難民映画祭2
  87. 汚れたダイヤモンド
  88. アレッポ最後の男たち 難民映画祭3
  89. キートンの探偵入門
  90. みんなの家 エルメス8
  91. 彷徨える河 コロンビア映画
  92. Viva!公務員
  93. ネルー
  94. 灰の花 パク・ソヨン監督Q&A コリアンシネマウィーク1
  95. ポップアイ カーステン・タン監督Q&A 東京国際映画祭tiff1
  96. Life and Nothing more アントニオ・メンデス・エルパンサ監督Q&A tiff2
  97. ミニスキュル tiff3
  98. イスマエルの亡霊たち アルノー・デプレシャン監督Q&A tiff4
  99. マリリンヌ tiff5
  100. グレイン セミフ・カプランオール監督Q&A tiff6
  101. 歩く女王 コリアンシネマウィーク2
  102. トンネル闇に鎖された男 コリアンシネマウィーク3
  103. レインボウ tiff7
  104. グッバイシングル コリアンシネマウィーク4
  105. ゴッホ最後の手紙
  106. マリーアントワネットに別れを告げて エルメス9
  107. ブレードランナー2049
  108. 夫婦の危機
  109. 立ち去った女
  110. 梅の木の俳句 ムージャ・マライニ・メルヒ監督Q&A
  111. 殺人者マルリナ 東京FILMEX1
  112. 氷の下 ツァイ・シャジョン監督Q&A 東京FILMEX2
  113. とんぼの眼 シュー・ビン監督Q&A 東京FILMEX3
  114. 恋人たちの食卓 エルメス10
  115. 私の死の物語 キューバ・リブレ アルベルト・セラ監督トーク
  116. ノクターナル・アニマルズ
  117. 希望のかなた
  118. クラカチット チェコ映画の全貌1
  119. エクス・マキナ エルメス11
  120. 婚約者の友人
  121. 夜のダイヤモンド チェコ映画の全貌2
  122. マルケータ・ラザロヴァ― チェコ映画の全貌3
  123. ダイアモンド・アイランド
  124. 新入りの死刑執行人のための事件 チェコ映画の全貌4
  125. 火事だよ!カワイ子ちゃん チェコ映画の全貌5
  126. 否定と肯定

 

江戸の空気、女性の暮らしの様子を描く国貞

静嘉堂文庫美術館で開催中(3/25迄)の歌川国貞展のブロガー内覧会に行ってきました。写真は特別に許可を得て撮影。

国貞だけの展覧会に行くのは初めてか。二年前の「俺たちの国芳わたしたちの国貞」展でも、キラキラ国貞いいなあと思いながらやっぱり国芳の方が面白くて好きかなと思った。実際国芳展や北斎展の方がよく目にする。最近「北斎ジャポニスム」展まであって、現在の人気で言えば断然北斎国芳と思うのだけど。

歌川国貞(1786-1865)

歌川国芳(1798-1861)

葛飾北斎(1760-1849)

毎回展覧会の初めに生没年をメモしてから観覧する。

今回はチケットを持っていたので鑑賞してからブロガー内覧会に参加し解説を聞く。解説でまず驚いたのは、当時ナンバーワン浮世絵師は国貞であって国芳でも北斎でもないと。現在の私たちの感覚からするとびっくり。でも江戸時代の人々が現在の人気状況を知ったらもっとびっくり!

国貞がなぜ人気だったのかはまず画業の長さ。それも79歳までほぼ50年間第一線で活躍。最初から質の良い作品を量産し、最低でも1万点、2,3万点はいくかも、それは北斎より多い作品数だそうだ。

静嘉堂文庫には約4千枚ほどの国貞があり画帖仕立て(アルバム上に貼ってある)にして明治の岩崎家の女性たちが古きよき江戸の空気を懐かしむように、女性たちのくらしやファッション(着物やかんざしなど)を鑑賞していたのではないか、というお話だった。

浮世絵美人画といっても遊女ではなく主に普通の女性の暮らしの様子が描かれているのが国貞と。

子の世話を焼く母の姿や(上写真)、化粧鏡に映る女性の表情など、当時の暮らしの様子が描かれ、女性たちが身近に感じられる。先日江戸深川資料館に行ったとき、江戸の暮らし紹介パネルでちょうどこの2枚がパネル展示されていて、右の行水を嫌がる子供の表情やそれを眺める犬2匹、左の母衣蚊帳(ほろがや)というのを初めて知ったのでよく覚えているのだけれど、ここで本物が並んで展示されていたとは!

下写真左側の女の子はお歯黒塗り失敗してありゃりゃの表情。

下写真真ん中の蚊やきというの、ここで初めて知った。蚊を手でパチンとか無粋なことをしないのか?右の重そうな桶を運ぶ女性と足にまとわりつく犬いい!

「卯の花月」下写真。

初夏の初鰹でわいわいしている長屋の人々の賑やかさ。この絵からも江戸の暮らしがいろいろと読み取れるそうで、染付の皿が既に庶民の手にいきわたっているのが分かる。真ん中上の赤いバッグみたいなのは何かなあと思ったら、体を洗う赤いスポンジを乾かしているのだそう。左隅では大根も下ろされてる。見てて本当に楽しい。

しましま見本帖。

画帖仕立てのおかげで、紫、薄ピンクなどの本来なら残りづらい色が残っているのだそう。

とにかく、今回の展示ですっかり国貞ファンになってしまった。絵の鑑賞というより江戸時代の暮らしの様子は?と思いながら見るの楽しい。江戸の女性たちの生き生きとした様子、暮らしぶり、着物の柄など、見ていて飽きない。

役者絵も本展覧会の見どころなのだけれど、今回はすっかり魅了された美人画の方ばかり写真を撮っていたので紹介がそちらに偏ってしまった。

最後に一番長いこと見てたのは下写真の肉筆画。芝居を鑑賞する人々の表情や様子が細かく描き分けされていて、国貞の肉筆画は珍しいそうなので、その点でもこれは見ておかないと!

 

展示は前期後期で全て入れ替え。また来ないと(^^;

歌川国貞展は静嘉堂文庫美術館にて、前期1/20~2/25、後期2/27~3/25まで。