2019年美術館博物館展覧会めぐり記
2019年美術館博物館展覧会めぐり記完成。
前回2018年のブログのデータ入力に難儀したのでgoogleスプレッドシートを使うことにした(もっと早く気付けばよかった(;^_^A)入力がずっと楽だし書式も設定できるし計算も楽で分析もできる。
2019年に巡った展示は273展。
前期後期と2回いったり同展示を複数回行っても1展示でカウント。ただし今回からは表計算できるので同展示複数回行ったものもカウントすると310展(回?)だった。
一番行ったのはもちろん東博の16回。次は東近美の13回、庭園美術館の11回と続く。
そして一番行った展覧会は目黒区美術館「ウィーングラフィック展」4回だった。
2019年度はぐるっとパスを購入しない代わりに目黒区美術館の年パスを購入したが(ウィーングラフィックに通うため)結局トータル5回しか行ってなかった。今年度の年パスは東博、庭園美術館、目黒区の3か所購入したが、2020年度どうするかスプレッドシートのおかげで再考できる。図録は32冊(反省、もっと減らす)、講演会やギャラリートーク、ブロガー内覧会で解説聞いたのは59展示になった(これは充実かつ楽しかった!)。
2018年美術館博物館展覧会めぐり記
今2020年だけど2019年の記録をアップしようとして2018年がまだだったことに気づき(;^_^A取り急ぎ作成することに。
計266展。
今回から企画展に伴うコレクション展を別の展示として扱う場合とそうでない場合を混在させることにした。これまで毎回迷ってたけれどコレクション展の方が自分にとって重要なときが結構あり(横浜美術館など特に)、そういう場合は別々にカウントすることに。
🐾:複数回行った展示はまとめて1カウント
📚:図録購入展示
🎤:講演会、ギャラリートーク、ブロガー内覧会での解説を聴いた展示
- 博物館に初もうで 東博 🐾
- 日本の工芸 工芸館
- 現代の写実展,近代の写実展 都美館
- 世界を変える美しい本 インドタラブックスの挑戦 板橋区立美術館
- 林芙美子と芹沢広治 林芙美子記念館
- 日本の絵本100年の歩み ちひろの歩み ちひろ美術館
- ルドルフ2世驚異の世界 Bunkamura 🐾🎤講演会
- 国宝雪松図と花鳥 三井記念美術館
- 写真展オードリーヘップバーン 日本橋三越
- 行間のよみ宮廻正明展 藝大美術館
- 梅原幸雄退任展 藝大美術館
- 南方熊楠 科博 🐾
- 北斎とジャポニスム 西美
- キンダーブックの90年,世界のブックデザイン 印刷博物館
- 手ぬぐい展、時代小説の世界 江東区深川江戸博物館
- 明治維新と俳句 芭蕉記念館
- 渡辺信喜の世界 郷さくら美術館
- 坂本龍一featuring高谷史郎 設置音楽 ICC
- 谷川俊太郎 東京オペラシティアートギャラリー
- ヘレンド 汐留美術館
- 呉昌碩と朝倉文夫 朝倉彫塑館
- 呉昌碩 東博 🐾🎤講演会
- 呉昌碩とその時代 書道博物館
- 古伊万里にみるうわぐすり 戸栗美術館
- 中澤弘光 吉祥寺美術館
- ウジェーヌ・アジェのインスピレーション 写真美術館
- BORO美しいぼろ布 アミューズミュージアム
- MOMATコレクション 東近美 🐾
- 忘れられない ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション
- 屏風と掛軸 松岡美術館
- 歌川国貞(前期,後期) 静嘉堂文庫 🐾🎤講演会
- 地下鉄開通90周年 地下鉄博物館
- ブリューゲル 都美館 🎤講演会
- セーブル サントリー美術館
- ユージン・スミス 写美
- アラビアの道 東博
- フランク・ホーヴァット写真 シャネルネクサスホール
- グレース・タン「マテリアル・メソッド」 ポーラミュージアムアネックス
- アニマルワールド 加島美術
- ルドン秘密の花園 三菱一号館美術館 🎤ブロガー
- 墨と金 狩野派の絵画 根津美術館
- 運慶 神奈川県立金沢文庫 🎤トーク
- 石内都 肌理と写真 横浜美術館
- 全部見せます!シュールな作品 シュルレアリスムの美術と写真 横浜美術館
- 会田誠「GROUND NO PLAN」 青山クリスタルビル
- YOSHIMOTO NARA DRAWINGS:1988-2018 LAST 30 YEARS カイカイキキギャラリー
- レアンドロ・エルリッヒ 森美術館 🎤トーク
- いのちの交歓 國學院大學博物館
- 近代日本の風景画 横山大観と富士山を中心に 講談社野間記念館
- 仁和寺のみほとけ 東博
- Domani明日 新美
- 木島櫻谷(前期,後期) 泉屋博古館分館 🐾🎤ブロガー
- 恵比寿映像祭 写美
- くらもちふさこといくえみ綾二人展 パルコミュージアム
- 君と免疫 SO-CAL LINK GALLERY
- 東京五美術大学連合卒展 新美
- 熊谷守一生きるよろこび 東近美
- 名工の明治 工芸館
- 小村雪岱 川越市美術館 📚
- 色絵CUTE 出光美術館
- 本をめぐる美術 美術になった本 ことばらんど 🎤福田尚代
- 浜田知明 町田市立版画美術館
- 平野甲賀と晶文社 ggg
- プラド美術館 西美 📚🎤講演会
- 博物館でお花見を 東博 🐾
- 70年万博収集資料 民博
- コレクション展 民博
- トラベラーまだ見ぬ地を踏むために 国立国際美術館
- 珠玉の村山コレクション 中之島香雪美術館
- 愛を描く人モード・ルイス映画展 カナダ大使館
- 芳賀日出男 FUJIフィルムギャラリー
- 美術館の花まつり 東近美
- アールデコリバイバル フランス絵本の世界 庭園美術館 🐾
- 清宮質文 茨城県近代美術館
- 寛永の雅 サントリー美術館
- 抱一の花・其一の鳥 細見美術館
- 明治150年 京近美
- 池大雅 京博 📚🎤講演会
- マーグ画廊 西美 🎤トーク
- 日本の四季 近代絵画の巨匠たち 汐留美術館
- 名品ずらり 書道博物館
- サヴィニャック 練馬区立美術館
- 現代の民族衣装 パルコミュージアム
- 猪熊弦一郎 猫たち Bunkamura
- プーシキン美術館 都美館
- 新指定国宝重文 東博
- 藤田嗣治 本のしごと 目黒区美術館 🎤講演会
- ヨーロピアンモード 文化学園服飾博物館 📚
- ターナー 損保ジャパン東郷青児美術館 🎤ブロガー
- ジョルジュ・ブラック 汐留美術館 🐾🎤ブロガー
- 日彫展 都美館
- 東西美人画の名作 藝大美術館
- 百花繚乱列島 千葉市美術館 📚🎤講演会
- ビュールコレクション 新美
- こいのぼりなう 新美
- 名作誕生(前期,後期) 東博 📚🐾🎤講演会
- 世界ネコ歩き2 日本橋高島屋
- 童謡とわらべ唄 ことばらんど
- 浮世絵モダーン 町田市立版画美術館 🎤講演会
- 重要刀剣等新指定展 刀剣博物館
- 大江戸展 江戸博
- リアル最大の奇抜 府中市美術館 📚🎤講演会
- チャペック兄弟と子供の世界 松濤美術館 📚
- 版の美展Ⅰ 茅ヶ崎市美術館
- 藤澤浮世絵館
- ダイアンクラウスコレクション「アンティークレース展」 そごう美術館
- あなたの存在に対する形容詞ミルチャ・カントル メゾンエルメス
- 人体展 科博
- 浜口陽三 ミュゼ浜口陽三
- 浄瑠璃物語絵巻 MOA美術館
- ヌード 横浜美術館 🎤講演会
- アンクルトリス60年 柳原良平アートミュージアム
- 木版画の美その2 紙の博物館
- 北区飛鳥山博物館
- モダンアート再訪 埼玉県立近代美術館
- コレクション展 埼玉県立近代美術館
- 大名茶人松平不味 サントリー美術館
- 横山大観 東近美
- 日本新工芸展 新美
- 三軌展 新美
- 六本木アートナイト
- イントゥーザピクチャーズ 写美
- パディントン Bunkamura
- 金襴手 戸栗美術館
- うるしの彩り 泉屋博古館分館 🐾🎤ブロガー
- 暁斎・暁翠伝 東京富士美術館 🎤トーク
- 広重二つの東海道五十三次 保永堂版と丸清版 八王子市夢美術館
- 日独伊親善図画 女子美ガレリアニケ
- 五木田智央PEEKABOO 東京オペラシティアートギャラリー
- ふるさとの駄菓子 LIXILギャラリー
- 田原桂一 POLAミュージアムアネックス
- 宋磁 出光美術館 🎤トーク
- 近代の日本画 五島美術館
- 酒器の美に酔う 静嘉堂文庫
- 小堀四郎と村井正誠 世田谷美術館
- 日本画ショートトリップ 郷さくら美術館
- 悪人かヒーローか 東洋文庫
- 鴎外と旅する日本 森鴎外博物館
- 建築からまちへ1945-1970 国立近現代建築資料館
- 下町風俗資料館
- 朝倉彫塑館
- 負けることの尊さ みつを
- 旅する黒澤明 国立映画アーカイブ
- Life展着る楽しむ ちひろ美術館
- 漱石と新宿 漱石山房記念館
- モボモガが見たトーキョー たばしお
- ルーブル美術館 新美 🎤講演会
- 文化庁メディア芸術祭 新美
- 岡本神草とその時代 千葉市美術館 🎤講演会
- 心のふるさと良寛 永青文庫
- 藪野健 會津八一記念館
- 夢二繚乱 東京ステーションギャラリー
- 版画キングダム 町田市立版画美術館
- 深沢幸雄 生をきわめて 町田市立版画美術館
- 都美セレクショングループ展2018 都美館
- 大正モダーンズ 日比谷図書館
- 長谷川利行 府中市美術館 📚🎤講演会
- 幻想の新宿 新宿区立博物館 🐾
- 薩摩焼420年沈壽官窯展 韓国文化院
- モネそれからの100年 横浜美術館 🎤ブロガー
- 動物は何を見ているか 映像ミュージアム
- ショーメ 三菱一号館美術館 🎤ブロガー
- 奈良美智写真展 AXISギャラリー
- 河井寛次郎 汐留美術館
- ミケランジェロと理想の身体 西美 🐾🎤講演会
- 1940'sフジタトリビュート 藝大美術館
- 動物たちの息吹 ホテルオークラ 🐾🎤ブロガー
- 世界報道写真展2018 写美
- 1980年代 日本橋三越
- 藤田嗣治 都美館 📚🎤講演会
- 野口哲哉 中世より愛をこめて ポーラミュージアムアネックス
- 悪 国学院大学博物館
- 「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ 出光美術館 📚🎤トーク
- 創作版画と新版画 上野の森美術館
- TURN 都美館
- 落合芳幾 太田記念美術館 📚🎤トーク
- 糸のみほとけ 奈良博
- コレクション展 大阪市立美術館
- 鈴木松年 香雪美術館
- 千總の屏風祭 千總ギャラリー
- バウハウスへの応答 京近美
- 百萬遍知恩寺の名宝 京博
- 田村一村 佐川美術館
- ハピネス 名古屋ボストン美術館最終展
- ブラジル先住民の椅子 庭園美術館 🐾
- 縄文 東博
- 巨匠たちのクレパス 損保ジャパン東郷青児美術館
- 建築の日本 森美 🎤トーク
- 明治からの贈り物 静嘉堂文庫 🎤トーク
- フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア 目黒区美術館
- マジックランタン 写美 🎤トーク
- 世界を変えた書物 上野の森美術館
- 平塚運一 千葉市美術館
- 日本赤十字社所蔵美術展 千葉県立美術館
- 芳年 練馬区立美術館 📚🎤トーク
- 狩野芳崖と四天王 🐾📚🎤ブロガー
- ぼくの昆虫記 ことばらんど
- ヨルク・シュマイサー終わりなき旅 町田市立版画美術館
- 春日権現験記絵(前期,後期) 三の丸尚蔵館 🐾
- ゴードンマッタークラーク 東近美
- インゲヤードローマン 工芸館 🎤トーク
- サラベルナールの世界展 群馬県立美術館
- アミちゃんの誕生 群馬県立美術館
- 幽玄なる世界 高崎市タワー美術館
- カールラーソン 損保ジャパン東郷青児美術館 🎤ブロガー
- 渡辺省亭(前期,後期) 加島美術 🐾
- 中国書画の精華 東博
- 横尾忠則 幻花幻想画譚 ggg
- 横山華山 東京ステーションギャラリー 📚🎤トーク
- ルオー 汐留美術館 🎤ブロガー
- 中園孔二 横須賀美術館
- 新明解明治美術 神奈川県立歴史博物館 📚🎤トーク
- 松尾敏男 そごう美術館
- TOPコレクションたのしむまなぶ 夢のかけら 写美
- ボナール 新美 🐾📚🎤講演会,シンポジウム
- インキュナブラの時代 丸善ギャラリー 🎤トーク
- 皇居東御苑開演前の写真 東御苑
- 躍動する明治 国立国会図書館
- フィルメール 上野の森美術館 📚
- 標本づくりの技 科博
- ルーベンス 西美 🎤講演会
- 海を渡ったニッポンの家具 LIXILギャラリー 🎤トーク
- 建築家板倉準三パリ東京生き続ける建築 アンスティチュフランセ東京
- エキゾティックモダン 庭園美術館 🐾🎤講演会
- 開館70周年記念展示本の玉手箱 国立国会図書館
- 小原古邨 茅ヶ崎市美術館 📚
- 小倉遊亀 平塚市美術館 📚
- 藤澤浮世絵館
- フィリップスコレクション 三菱一号館美術館 🎤ブロガー
- 天文学と印刷 印刷博物館
- アジアに目覚めたら 東近美 📚
- 木村伊兵衛 パリの残像 日本橋三越
- 野口小蘋 香雪記念館 🐾🎤トーク,シンポジウム
- ギルバートコレクション FUJIフィルムギャラリー
- 写真新世紀 写美
- 建築×写真 写美
- 東山魁夷 新美 🐾🎤講演会
- 神々のやどる器 泉屋博古館分館 🐾🎤ブロガー
- 列島の祈り 国学院大学博物館
- SELF/OTHERS CANONギャラリー
- ミヒャエル・ゾーヴァ新作絵画 MEGUMI OGITA GALLERY
- パルコのKYOTO パルコミュージアム
- 猪熊弦一郎 馬と女性 馬の博物館
- 駒井哲郎 煌めく紙上の宇宙 横浜美術館 🎤トーク
- 草雲の名品30選 草雲美術館
- 元号 足利学校
- 長谷川利行 足利市美術館 📚
- 松本竣介 アトリエの時間 大川美術館 📚
- 原三渓 茶と美術へのまなざし 畠山記念館 🎤トーク
- 江戸絵画の文雅 魅惑の18世紀 出光美術館 🎤トーク
- Moominストーリー リトルミィのひみつ 松屋銀座
- 富士屋の修繕さん LIXILギャラリー
- レスリー・キー ポーラミュージアムアネックス
- デュシャン 東博
- 大報恩寺 東博
- ムンク 📚🎤講演会
- 石井林響 千葉に出づる風雲児 千葉市美術館 🎤講演会
- 大❤地図 東洋文庫
- 映画ポスターモダン都市風景の誕生 アーツ千代田
- 元田久治「Monuments」 ギャラリーキドプレス
- ロシア絵画の至宝 東京富士美術館
- 粋な古伊万里 八王子市夢美術館
- 扇の国日本 サントリー美術館
- 斉白石 東博
- 黒田記念館
- 吉村芳生 超絶技巧をこえて 東京ステーションギャラリー
モダンデザインが結ぶ暮らしの夢再び
パナソニック汐留美術館にて開催中の「モダンデザインが結ぶ暮らしの夢」展プレス内覧会に行ってきました(写真は特別に許可を得て撮影)。
昨年高崎市美術館で開催された展覧会の巡回展で高崎にも観に行った。けれど群馬県の美術館巡りの一つで巡ったのと(時刻表とにらめっこ)見たかった旧井上房一郎邸に時間を割き、盛りだくさんで見応えある展示の理解は…ちょっと心もとないなあと思っていたので今回会場はだいぶコンパクトになって高崎よりも作品数は少ないけれど、短時間で要領よく把握でき全体像を理解するのには助かる展示だった。
というのも主な登場人物が7人もいて相互に関係しあっているので。
1930年代から60年代まで日本の建築界デザイン界で活躍した7人。
- ブルーノ・タウト(1880-1938)建築家
- 井上房一郎(1898-1993)実業家
- アントニン・レーモンド(1888-1976)建築家
- ノエミ・レーモンド(1889-1980)インテリアデザイナー
- 剣持勇(1912-1971)インテリアデザイナー
- ジョージ・ナカシマ(1905-1990)家具デザイナー
- イサム・ノグチ(1904-1988)彫刻家
彼らが戦争をはさんで日本のモダンな暮らしを夢みたこと。それが今回の展示内容。
会場構成がとてもよく、木の香りのする凝った動線と赤緑青オレンジグレーの5色で空間と章分けがなされ(それぞれ関係性があるから部屋を分けないで前の章が見えてるのがいい)、そうやってこの7名を順序よくまとめあげてる。
以下面白い!と思った点、自分用のメモまとめを章ごとに
第1章 ブルーノ・タウトと井上房一郎たち「ミラテス」を中心に(赤コーナー)
ジャポニスムブームも終わり停滞していた日本が1928年国立の商工省工芸指導所を仙台に設立。1933年には来日中のタウトが講師となり、それまで職人技だった日本にデザイナーがプロトタイプを作り生産するという工業デザインの基本を指導した。
その後井上がタウトを高崎に迎え、タウトがデザインした工芸品を銀座の家具工芸店「ミラテス」で販売する(作りっぱなしでなく売ることまで考えていた)。ミラテスは今のバーニーズニューヨークのあたり。聖路加病院のお医者さんや丹下健三などおしゃれなお客に生活を豊かにする生活用品を販売。撮影不可のものが多いので会場でどうぞ。確かにおしゃれ。
タウトは建築家。しかしナチスに追われて来日した経緯から建築家としては大々的に仕事はできず(特高が尾行していたエピソードも)会場では唯一現存の熱海の旧日向別邸の紹介も。
第2章 アントニン&ノエミ・レーモンド(緑のコーナー)
チェコ出身の建築家アントニンとフランス出身のインテリアデザイナーのノエミ夫妻はフランク・ロイド・ライトの助手として1919年に来日。アントニンは前川國男、吉村順三、ジョージ・ナカシマなど後進を育てた日本のモダニズム建築の先駆者。
「シンプルな木造、手触り、暮らしへの愛着こそがレーモンドスタイルだろう。」という解説あり。それはノエミの家具(なんとなくかわいいポイントがある)が合わさった建物空間とのトータルコーディネートで実現されたスタイル。ノエミの作品がどれもいい。
フレームの赤がかわいい
薪置台もかわいい
1951年に建てられた港区笄町のレーモンド自邸は現存しないけれどそれを模した井上房一郎邸は現存。高崎市美術館に併設されそちらを昨年の展覧会の時に見学したのでブログの付録写真として最後に掲載。レーモンドスタイルを実感できる場所。
第3章 剣持勇の「ジャパニーズ・モダン」(青コーナー)
剣持は前述の商工省工芸指導所でタウトより家具デザインを学ぶ。
3つの代表的な椅子
写真真ん中の青い椅子
スタッキングスツール202←公団住宅用と。なるほど。
柏戸椅子←一度見たら忘れられない
丸椅子←これは工芸館でお馴染み 。背景の写真もいい。
第4章 ジョージ・ナカシマと讃岐民芸具連(オレンジコーナー)
木を知り尽くした味わい深い家具。特にチェストがよかった。
第5章 イサム・ノグチの「萬來舎」とあかり(グレーコーナー)
イサム・ノグチについて、この展覧会では慶應義塾大学の萬來舎(ノグチルーム)の紹介とあかりシリーズ。
展示空間はどれもよいのだけれど中でもハイライトと思えるのがこのあかりコーナー。
単体や広い展示室で数個並べられているときまた違い、確かにこれは空間に浮かぶ彫刻だ!と思える空間。当時の写真(この写真がまたいい)と展示のあかりが呼応する(解説で丹下健三の自宅で写ってる女の子は丹下氏のお嬢さんだそう)。
会場に展示されている名作椅子の数々は本展覧会の第一の見どころ。建築の紹介はどうしてもパネル展示が多くなるのでパネル読むのはちょっと…という人は1930年代から60年代の椅子をいろいろ見に行く、でいいかもしれない。
そして会場を順に見ていくと、昭和の初めのモダンデザインがみた夢は結構変わらず今に続いているなあと。日本の風土に則した色褪せない魅力。
それと、これは解説で大量生産=工業生産ではなかったという指摘があってなるほどなあと思ったこと、そもそもモダンデザインは大量生産で人々に豊かな暮らしを届けることを目指していたはずなのに、ここに展示されている椅子を見渡すと手仕事感や手触りが大切にされているということ。
最後に。
本展示の扱う1930から60年代といえばどうしても戦争の時代を語らなければならない(実際ブルーノ・タウトはナチスを逃れて日本にやってきた)。けれど今回は会場の都合からかその点の言及はわずかだった(会場外の動画で外国人は帰国、日系人ふたりが米国の収容所にいたことが触れられている)。高崎の展示ではその点もしっかり押さえられていて(アントニン・レーモンドは米国で東京の家屋を焼夷弾で焼き尽くすための実験に参加、井上房一郎は満州開発へ)、実際見たときもその点がかなり心にひっかかったし陰影含めてこそ展示が厚くなると思うので今回も扱いあればなあと思った。
「モダンデザインが結ぶ暮らしの夢」展はパナソニック汐留美術館にて2020年3月22日まで開催。
◆付録
昨年高崎展の時に見学した旧井上房一郎邸の写真
この玄関前の椅子とテーブルの空間いい。生活が豊かになるだろうなあと思った。
吉野石膏コレクション
三菱一号館美術館で開催中の「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」ブロガー内覧会に行ってきました。写真は特別に許可を得て撮影。
いい作品ばかりで載せる写真を選ぶのに苦労する。
吉野石膏コレクションは山形県美術館に寄託されているし、有名な作品が多いので特別展などに貸し出しされ今までも目にすることはあったけれど一堂揃うとこんなに名品揃いだったとは!これだけまとまって公開するのは今までなかったとのこと。貴重な機会。自分含めみんなが好きな作品(要するに親しみやすくてみんなが名前を一度は聞いたことある有名作家(^^;)が多いのでこれは誰を誘っても楽しめる展覧会。
見覚えある作品多し。吉野石膏コレクションだったんだね~
このパステル3点が並ぶのも驚き。
贅沢なコレクションをふんだんに使った展示方法も見所。三菱一号館の展示空間にとてもあってる。
シスレー部屋。
今回シスレーいいなあと改めて(普段はそれほど気にしてないのに)。上写真の暖炉の上の《モレに続く道》が特にお気に入り。
それとマティスとマルケ部屋!←マルケ好き。どこかでマルケ展やらないかなあ。
窓展より窓効果的(^^;
調和するマティスとマルケ。二人ともモロー先生の生徒(数年前のマティスとルオー展で知った)。響きあう作品と窓と暖炉の展示。
そう。他の部屋の暖炉の上も、もうずっとここに飾ってあるみたいにしっくり。
みんな大好きルソー!
解説で、ルノワールとモネとシスレーは印象派メンバーの中で特に交流があり、1899年シスレーが亡くなった時家族が生活に困らないようシスレーの家族に捧げる展覧会を開催、さまざまな画家に絵の提供を呼びかけシスレーの絵とそれらを並べ売り上げを家族に渡したのだそう(モネとルノワールは生前から売れていたけれどシスレーは当時はそれほどでなかった)。そしてそのうちの2点がなんと本展覧会に含まれている。
ルノワールの《箒を持つ女》とシスレーの《ロワン川沿いの夕べ》
展示部屋が異なるので逸話を知ってからもう一度観に行く。
呉春が蕪村亡き後の娘の婚礼支度のために蕪村作品に挿絵など付けて売り出した「嫁入り手」の話に通じる。
ゴッホ展も見たばかりだったから、ゴッホのかなり大きい初期作品も気になったし、コート―ルド展でマネ観たらもっともっとマネ作品見たくなるところ、ここでも見応えあるマネあるし、このキスリング!いいよねーと思ったら入り口の装飾にも使われてるし。
なんて楽しい展覧会。
三菱一号館美術館の華、ルドンの《グラン・ブーケ》の展示も。これ出てるよーというだけで観に行く価値ある。いつも展示されてる訳ではないので。
浮かび上がり発光しているようなパステル画の大作。
「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション展」は三菱一号館美術館にて2020年1月20日まで。
文化財よ永遠に☆泉屋博古館分館編
泉屋博古館分館にて10/27迄開催中の「文化財よ、永遠に」展ブロガー内覧会に行ってきました。写真は美術館の許可を得て撮影。
度々見かける「文化財よ、永遠に」あれ?と思っていたら、全国4か所で同名の展覧会をほぼ同時期だけどまちまちな感じで開催中。
住友財団の文化財修復助成30周年の記念の展覧会で4つの美術館を会場にテーマを分けて展示。30年それだけ多くの修復を手掛けてきたということ。累計で千件だそうでこういった企業の社会貢献いいね!
4つの美術館は
泉屋博古館分館 9/10~10/27 東の方の絵画や工芸品
東京国立博物館 10/1~12/1 仏像
どれもこれも貴重な名品揃い。
絵画は数百年単位で修復を経てきており百年に一度というのがいちようのルール。次の百年後の修復にバトンタッチして今ある状態を残すよう使命を帯びて受け継いでいく。
この展覧会では作品の横に主な修復状況のパネルが併せて展示され修復状況を確認しながら鑑賞するのがひとつの見どころ。
第1室に展示されている中世の仏画と巻物は鎌倉時代から修復を経て受け継がれてきたものなので特に修復の醍醐味が!ただし貴重な作品ばかりなのでこの部屋は内覧会でも写真撮影不可。写真なく説明が難しいのだけれど、まずは展示室入って左側のパネルで絵画の構造についての解説を読んでから個々の修復パネルを見るのがよいと思います。
☆絵画の五層構造:本紙、肌裏紙、増裏紙、中裏紙、総裏紙
この部屋で一番面白く見たのは(すいません修復の過程が見どころと言いながら作品の面白さ)この絵巻!
◆永青文庫の《長谷雄草紙》
絶世の美女が主人公のもとにやってきて百日触ってはいけないといわれたのにそこはやはり、禁を破り触ってしまい美女が水になって消えてしまう。それというのも完璧な美女とは、遺体からいいところを選んだ死体の寄せ集め!!だったから(このくだりは後期展示)。その一番の見どころシーンはやはり巻いたり見たりが頻繁になり折れが激しかったそうで修復は折れを直すのと汚れのクリーニング。
修復の話で驚きだったのは中国の絵画
◆滋賀・聖衆来迎寺の《立花図》伝 王淵 ※前期展示
肌裏紙(☆絵画の五層構造のうち本紙のすぐ下の紙)が黒かったので白に変えたらあら不思議。花瓶が透明に。ガラスの器だったことが判明。絵の印象も明るくなった。なんでも肌裏紙を黒くするのが江戸後期に流行ったそうで、修復の難を隠す効果が(下が黒かったら破れが見えないとか)。なんだか黒っぽいなあと思える絵を見たら、肌裏紙が黒なのかもしれないという豆知識を得た。
第2室の近世日本の絵画と工芸では池大雅が!←池大雅展に行ってからすっかりお気に入り
五味康祐氏旧蔵。40年間行方知れずの後発見され、その間床の間にかけっぱなしで雨だれの後などあり修復に2年を要したそう。
池大雅壮年期の基準作になる作品。更にこの絵は大雅の唯一の自画像である東京藝術大学所蔵《三上孝軒・池大雅対話図》に出てくる三上孝軒と一緒に比叡山ハイキングに行き、三上孝軒がその時のことを詩に詠み、その詩を基に大雅が描いたもので、言ってみれば二人の大切な思い出の絵。この仲の良さ、唯一の自画像(といっても残ってるのがたまたまこれだけかもしれないけれど)を三上さんとのツーショットにするなんて。相当親しい(と池大雅展図録にはそこまでしか書いてなかったけど内覧会ではそれ以上の解説が!)。池大雅は愛妻家(妻玉瀾との逸話も多数)と思っていたからなあ。
とにかく大切な一作が蘇り後世に伝えられて良かった。
この部屋も目を引く名品ばかり。円山応挙の水色が美しい絵巻も。木島櫻谷展で話題になった《かりくら》も(上写真)。
今目にしている文化財は何度かの修復を経て昔の人が大切に残してくれたおかげでこうして鑑賞できてること、更に今も文化財が修復により蘇り後世に受け継がれることを実感できる展覧会だった。他館の会場にも足を運びたい。
マリアノフォルチュニの世界
三菱一号館美術館で開催中の「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」のブロガー内覧会に行ってきました。※写真は特別に許可を得て撮影
まあなんといっても空間全体が素敵です。
豊かで多彩な展覧会。
ポスターのメインヴィジュアルはマリアノ・フォルチュニのデザインした「デルフォス」というドレス。てっきりフォルチュニはデザイナーで、絵画などは関連したものかと思っていたら、今回展示のドレスやコート、テキスタイル、絵画、版画、写真、舞台装置の設計図、舞台美術、照明ほぼ彼の作品。というわけで、とても多才な人物だった。そしてどれもこれも素敵なのだ。
ちなみに絵画と版画の一部はマリアノ・フォルチュニの父マリアノ・フォルトゥ二・イ・マルサル(1838-1874)の作品で(これもとてもいい)、父はスペインの有名画家。プラド美術館にも名品が。
父の作品の模写も
マリアノ・フォルチュニ(1871-1949)はスペインのグラナダ生まれ。ただし1歳でローマに移り3歳で父を亡くしてパリに移る。その後居を構え活躍したのはヴェネチアで、ヴェネチアのアーティスト。いや発明家でもあって特許を取得してドレスやテキスタイルの工場や工房も経営販売していたビジネスマンでもある。会場にある照明もデザイン。アーティストで実業家で発明家と多才すぎて驚く。
本人は第一義に画家という認識だったそうだけど出品されてる版画もよいし写真もとてもいい。20世紀初頭の写真。写真好きの人も楽しいと思う展覧会。
あまりに多才でどれも見る価値あるけれどフォルチュニと言えば。
1907年に初めて作られた「デルフォス」。古代ギリシャの彫刻がデザインの源泉のドレス。
このプリーツの美しさ。実物を見た時の艶感とフォルム。ムラノ島の小さなとんぼ玉があしらわれ華やかで優しい。プリーツが水の流れでとんぼ玉が雫みたい。
まだコルセット全盛の時代にコルセットなしで美しさも兼ね備えたデルフォスはまたたくまに大流行したのだそう。わかる。100年たった今見てもモダンなデザイン。
見た目の美しさだけでなくとても軽くてくるくるっと捩じって巻いて箱に詰めて持ち運び。機能的にも優れている。
それにしても赤、黒、白、アイボリー、セイジグリーン、ピンク、紫と発色も美しく。更に、これほど多くのデルフォスが日本各地で所蔵されているのも凄い。とても繊細なドレスなので展示は入れ替え制とはいえ日本のデルフォス大集合の展覧会。
このシルクにプリーツは今はもう再現不可能な程の技術でクリーニングすらできない。
「ダウントンアビー」でメアリーがこの本物のドレスを着て撮影した逸話も展示してあったけど(見覚えある気が)クリーニングはどうしたのかは謎(^^;
シルクベルベットにプリントしたコートもまた素敵なのよ。ベルベットの質感とプリントの模様と発色。美しい上質感が。
羽織る上着で雰囲気の変わるデルフォス。このセイジグリーンと薄紫いい。それとドレスの背景にフォルチュニの絵画が見えてるのもいい。
フォルチュニが活躍した20世紀初頭のヴェネチアというのはヴェネチアビエンナーレやヴィエネチア映画祭が始まりヴェネチアが再び注目を浴び文化華開く都市になったころ、という説明を聞いてなるほどこの会場の醸し出す感じは時代の雰囲気でもあったのかと。マリアノフォルチュニが生み出す美しさで統一された世界、時代の雰囲気も堪能した。
「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」は三菱一号館美術館にて10月6日まで。
素敵ばかり連発してるけど
ほんと素敵よ。
ブロガー内覧会にて特別に許可を得て撮影。#マリアノフォルチュニ はデザイナー画家版画家写真家舞台芸術家発明家実業家...多才😵ポスターになってるデルフォス←プリーツのドレスの艶と形の素敵さ😍ダウントンアビーでメアリーも着てた
マイセン動物園❤
パナソニック汐留美術館で開催中の「マイセン動物園展」ブロガー内覧会に行ってきました。写真は特別に許可を得て撮影。ですが今回は普通に行っても撮影可の作品多しです!←嬉しい楽しい
以前マイセンに旅行した時の写真(アウグスト強王がマイセン磁器製作所を設立したアルブレヒト城)
というわけで、現地マイセンの磁器製作所にわざわざ見学に行くくらいなのでマイセン好き、というか日本の色絵磁器もヨーロッパの磁器も好きで(専ら見る方(^^;)今回のマイセン動物園展は予想通りというかそれ以上に楽しかった!
磁器の展覧会というとやはり器が中心。でも今回は動物というテーマに絞ったおかげで、色合いや形の造形美、彫像としての楽しさが存分に味わえ、かつかわいくて楽しさが増した感じ。
まずは博物館的大作も出ていますというところで。上写真のシャンデリアはお花が見どころ、かもしれないがちゃんと鳥ついてます。動物ついてます。動物がテーマの展示。
一番張り付いて隅々まで見たのが上写真2枚の《人物像水注「四大元素の寓意」》上から「地」と「空気」、「火」と「水」。駆け回る動物、飛び出す人物、どれもいい。
もうね。いろんな角度から撮りたくなっちゃう造形(これは撮影可でよかった!)。
やたらとこの魚出てくる。
作者のヨハン・ヨヒアム・ケンドラーは 、アウグスト強王が磁器で作った動物の動物園を作りたい(当時動物園は権威の象徴だった)、それを自分の東洋磁器コレクションを飾る日本宮に飾りたい、と命じられ動物彫像を作った人(ツヴィンガー宮殿の陶磁器コレクションに大型動物彫像が並ぶ)。なのでマイセンの動物彫像が芸術性を帯びたのはこの人のおかげか。
ちなみに、アウグスト強王が亡くなったことで日本宮は幻に終わりマイセン動物園も幻になってしまった。
でも。
ここ日本でマイセン動物園実現!
(アウグスト強王の野望とは違う形だけれど(^^;でも結構気に入るのでは?)
同じくケンドラー作のスノーボールシリーズ。最初ちょっとどうかなあと思って見ていて、でも見ているうちにだんだん好きになる不思議。
このシリーズとにかく小鳥がセットみたいで、小鳥いっぱい。
下写真↓中から小鳥がのぞいているので是非探して!
さて。個人的に一番心惹かれるアールヌーヴォーの動物たち。
アールヌーヴォーというと有機的フォルムの曲線を生かす様式なので、まずは植物を思い浮かべるけど動物を表すのにも有効。さらに、マイセンではイングレイズという釉薬の上絵を焼成時に釉薬の中に染み込ませる技法を使い、柔らかい色合いに仕上げ、この色合いと曲線が相まって独特な仕上がりに。
説明よりも実物を。
その色合いといい形といい、美しくしなやかで愛らしい仕上がりにうっとりする。
上写真のあたりは撮影不可(今回は会場風景として特別に許可を得て撮影)。
でも朗報。
一番愛らしいなあと思った猫ちゃんコーナーは撮影可(犬もかわいいけど犬コーナーは不可。是非実物を見に!)
どれかひとつと言ったら、上写真の2匹の猫かなあ。どれもかわいい。
解説では、ここにある猫ちゃんたちはほぼ20世紀に作られた猫なので既にペットの表情。
ただし、この上写真の構える猫ちゃん。緊張感あり。19世紀の猫なのでまだ人間に心を開いていないと(^^;確かに!
そういった微妙な表情も表現するマイセン彫像芸術。
最終章の締めはマックス・エッサーの動物。マックス・エッサーは20世紀のマイセンを代表する作家。
シンプルなアールデコ様式の動物彫像。
見返りかわうそ。
今回出展された作品はなんと4人のコレクターと2つのギャラリー所蔵なので、今回見逃すとほぼ見られない逸品ばかり。 是非この機会に。綺麗なものかわいいものがたくさん。夏休みのこどもも楽しいと思います。
マイセン動物園展はパナソニック汐留美術館にて9月23日まで開催中。
「白鳥皿」原型制作者不明
◆ご参考(以下はマイセン動物園展の写真ではありません)◆
ツヴィンガー宮殿の陶磁器コレクションにはアウグスト強王がケンドラーに作らせた白磁の大型動物彫像が並び、マイセン磁器製作所にもいくつか展示されていた。アウグスト強王の野望。こういう動物彫像で動物園を作ろうとは。。。みんな白一色なのがシュール
そしてマイセンのフィギュアはとても気軽に購入できる価格ではないので、ケンドラー作~と思っていたら、今回展示にあった同じ図象の色絵「白鳥皿」は原型制作者不明と記載されてた~のでケンドラー風(^^;の復刻白磁カップをおみやげにした。絵付けがないとおこずかいでも買えるお手頃価格。でもケンドラーの白磁動物の雰囲気が味わえる。